枚方市障害者事業協会の発足

 枚方市において、平成4年3月に「枚方市障害者施策行動計画」が策定され、市内各関係機関が参画する

「障害者雇用促進連絡会」による民間企業などへの啓発や、市職員への雇用、福祉的就労の場の整備などを

課題に挙げ、障害者の働く場の確保・拡大を図ることを打ち出しました。そして、平成4年5月、枚方市内の福祉団体や共同作業所が広く障害者などによびかけ「枚方障害者の就労を考える会」を結成、就労などを促進していくために障害者事業協会の設立をめざし、このような働きの中で考える会と枚方市社会福祉協議会と連携を図り、平成5年2月に「枚方市障害者事業協会」が発足しました。

 

現在までの事業協会

障がい者の自立や社会参加を図っていくためには、障害のある人・障害のない人も誰もが地域でともに生きることができる社会、ノーマライゼーションの理念の実現とともに、福祉サービスをはじめとする各種施策の推進、及び就労・雇用などの働くことが大きな柱として職域拡大・職種開拓を図って参りました。

 中司市長時代に福祉工場を目指して枚方市王仁公園に枚方市立ふるさと農園「ひらかたの郷」(現在のわらしべ園のある場所)の施設を利用し、就労実習として、農作業・喫茶・観葉植物のリース業・除草作業・内職・販売実習、啓発事業等が始まりましたが、その後ふるさと農園は閉園され転々と移転を繰り返し、利用者の方々には大変ご迷惑をかけて参りました。 その間に施策制度が変わり、障害者事業協会もその施策制度に対して変更を余儀なくされ、平成17年7月に「特定非営利活動法人枚方市障害者事業協会」として法人化することになり「就労継続支援B型」として事業を開始し現在に至ります。

「わお」「グリーンハウス」各事業所で現在約50名の方が在籍され社会参加と自立を目指し、日々頑張っております。「わお」は内職・ポスティング・創作活動を行い、ラポールにおいて、喫茶と販売実習を行っています。 「グリーンハウス」も同じく内職・ポスティング・創作活動・観葉植物のリース業・除草作業・販売実習(移動販売)畑(農作物)などの活動を行っております。

 枚方市の障害者計画の中に工賃目標額が計画されていますが、仕事内容から目標金額達成は、なかなか大変なことです。

 

これからの事業協会

 年月の流れから「親の高齢化・子の障害の重度化」の波が刻々とよせております。
社会参加と活動の場として、「わお」・「グリーンハウス」の2事業所にて就労継続支援B型の施設運営を行ってまいりましたが、この度、令和元年10月1日より生活介護事業を取り入れ、さきがけて「わお」が多機能事業所として事業開始の運びとなりました。

少しずつではありますが、前に進んでいる喜びを感じております。
 障害の重度化で、作業ができない利用者さんが増えてきており生活介護事業が必要でした。

このスタートラインに立った今、次に押し寄せてくる課題の波は親亡き後の(終の棲家)です。
親亡き後の生活の場としては、入所施設・グループホーム・ケアホーム・自宅で居宅(ヘルパー)を利用しての生活等、様々な生活スタイル・パターンがありますが、今の現状では社会生活は成り立ちません。
 また、すでにご両親が居られない、どちらかの親御さんしか居られない利用者さんも居られ利用者さんの将来の生活の場(終の棲家)を早急に整える必要性を 強く感じております。
その為には、この特定非営利活動法人 枚方市障害者事業協会の将来像をはっきりと打ち出していく必要があります。

 

 みなさんの支援から成り立つ事業協会です。

 目的を持ち将来を見極め、1歩ずつ推進して参りたいと思います。

 

            

令和元年10月     理事長 岡﨑 成子